弁護士の近況報告
岡 文夫

2、3年前までは先物取引被害の相談がずいぶんありましたが、近年そのような案件は激減して、去年で先物取引事件の受任事件は0件となりました。被害者が少なくなったことは、大変喜ばしいことですが、代わって証券取引による損失の相談が増えてきました。相談で多い事案は、高齢者の方が、老後の資産の運用について、証券会社の従業員から一方的な勧誘を受けて、意に沿わない証券を購入させられたり、意に沿わない多量の株取引をさせられたというものです。このような事案での訴訟は、購入した証券が非常に複雑なものであったり、取引量が多かったりして、訴訟前の調査に多くの時間を要します。しかし、苦労して長期間戦った訴訟で、勝訴判決を受けたり、有利な和解が成立して、依頼者に喜ばれたときは、本当に弁護士になって良かったと感じます。高齢者の方は、老後のための資金を失うような問題に巻き込まれたときは、決して泣き寝入りせずに、弁護士に相談されることをお勧めしたいと思っています。
櫛田 博之

先日、万博記念競技場でガンバ大阪対サンフレッチェ広島の試合を観戦してきました。
これまでサッカーの試合をテレビで見ることはあっても、観戦に行くことはなかったので、とても楽しみにしていました。また、大阪弁護士協同組合が企画したツアーでしたので、スタジアムの中に入り、選手の方々が練習しているところを近くで見ることができる等、試合以外にも楽しめるというものでした。
実際、スタジアムで観戦するのは、テレビで見るよりも迫力があり、90分間の試合があっという間に終わったという感じでした。やはりプロはすごいですね。私も月に1回、休日に友人等とフットサルをして楽しんでいるのですが、自分のプレーとは比べものにならない、プロの華麗なプレーに圧倒されました。
今後も暇を見つけてサッカー観戦にいきたいなと思っているところです。
向来 俊彦

春先から足が腫れて痛みが続いていたのですが、いよいよ我慢できなくなり病院に行って検査をしたところ、静脈に血栓ができる病気(いわゆるエコノミークラス症候群)ということですぐに入院するよう言われ、8月の終わり頃、生まれて初めて病院に入院しました。
総合病院だったので大勢の患者さんがいましたが、やはり痛かったり辛かったりするのでしょう、一日中うなっている人、ときどき叫ぶ人、ナースコールを鳴らして愚痴や文句を言う人、いろいろな人がいて、横で聞いているだけで疲れましたが、看護師さんたちは、いつも優しく丁寧に、それでいて迅速に対応していました。「北風と太陽」の寓話を思い出しながら、さすがプロだなぁと感嘆した次第です。
私は数日で無事に退院できましたが、貴重な経験でした。
国府 泰道

2015年は、私生活上もいろんな出来事があった1年でした。
・2月に還暦を迎えたこと
・4月に高校の還暦記念学年同窓会に参加したこと
・5月に長男が結婚したこと
・6月に大学のゼミOB会を実施し、保津川下りをしたこと
・6月に不招請勧誘の規制を求める関西連絡会を結成したこと
・8月に初孫ができたこと
・11月に初マラソンに挑戦したこと
・12月に二男が京都で弁護士登録をしたこと
初めてのフルマラソンは「淀川市民マラソン」でした。25キロを過ぎたあたりから太ももの付け根付近が痛くなり、後は、歩いたり走ったりで、5時間38分の記録でした(6000人中4000番くらいの成績になります)。51歳の時にハーフマラソンを初めて走って以来のマラソン参加。昨年は50歳台最後だからと思って申し込んでいたのですが、同窓会と重なったため出場を断念していたので、還暦になって、「やるなら、今でしょ」の心境での出場でした。完走(完歩?)できてよかった。ゴールでは高橋尚子さんがハイタッチで迎えてくれ、いっぺんに彼女のファンになりました(単純!)。
下枝 歩美

早いもので、太平洋法律事務所に入所させていただき、約1年が経過しました。少しずつ仕事にも慣れてきたかなと思っていますが、まだまだ至らないところも多く、一層の精進を重ねていきたいと考えております。
前号でも書きましたが、社会福祉士の資格を取るために福祉専門学校に通っています。カリキュラムの一つに実習があり、現在、大阪にある病院で実習を受けています。
メディカルソーシャルワーカー(MSW)という仕事をご存知でしょうか。MSWとは、保健医療分野におけるソーシャルワーカーであり、主に病院において「疾病を有する患者等が、地域や家庭において自立した生活を送ることができるよう、社会福祉の立場から、患者や家族の抱える心理的・社会的な問題の解決・調整を援助し、社会復帰の促進を図る」専門職を指します。
実習において、弁護士とは異なった視点や考え方に触れ、日々新しい発見に驚いています。なるべく多くのものを持ち帰って、今後の業務に活かして参りたいと思います。
田中 厚

この前の10月、千葉で行われた日弁連の人権大会に参加しました。オプショナルツアーで江戸の古い町並みが残り伊能忠敬の縁の地である佐原や、日本の歴史の大規模な展示がなされている国立歴史民俗博物館に行きました。また、東京にも立ち寄り、スカイツリーに上りました。11月には、欠陥住宅全国ネット鹿児島大会に参加し、そのついでに、屋久島に行きました。屋久島では、久しぶりに登山靴を履いて一日で29キロ、標高差700メートルを歩いて、樹齢2700年~7000年の縄文杉を見て帰ってきました。途中延々と続くトロッコ道を歩いたり、手すりのない下の見える狭い橋を渡ったり、木の根や岩を掴んで登ったりと、かなりハードなコースでしたがその分達成感はひとしおでした。その翌日には、白谷雲水峡に行き、もののけ姫のモデルになった、美しく神秘的な苔むす森を見ました。最近は出張ついでのこういった国内旅行を楽しんでいます。
中嶋 弘

一昨年から健康のために、事務所にトマトジュースを常備して飲むようにしています。各社味に違いがあるのがわかり、「利き酒」ならぬ「利きトマトジュース」ができそうな気がします。毎日飲んでいるおかげかどうかわかりませんが、健康診断の結果も改善しました。
この文章は本当に個人の感想なので気楽に書いていますが、商品を販売する際の表示だと、「個人の感想」であっても景品表示法等の規制を受けます。景表法は2014年6月改正で事業者は表示に関する事項を適正に管理するために必要な体制の整備が義務付けられました。景表法の2014年11月改正では課徴金制度が導入され、2016年春(報道によると4月1日)に施行予定です。事業者の方はご準備はお済みでしょうか。事業者・消費者双方にとってプラスになる制度ですので、私もしっかり準備しようと思っています。
原田 隆之介

ラザニア
少し前に妻と買い物に出かけた時に、お昼ご飯にラザニアを購入して帰りました。私は、小学生の頃某アニメでラザニアという言葉を聞いたことはあったのですが、食したのは記憶する限り初めてのことでした。とにかく想像以上の美味しさでした。
ところで、私は日曜日の午前中に事務所で仕事をする習慣があるのですが、帰りに昼食を買って帰ることがよくあります。ある時、ふと妻と行ったお店でラザニアを購入したのですが、それからはすっかりラザニアにハマってしまい、毎週のようにラザニアを食べるようになりました。
この前は、少し仕事が遅くなってしまい、お店に着くとラザニアが売り切れてしまっているという悔しい思いもしました。
このように最近は、ラザニア三昧の日々を過ごしております(そのお店はラザニアだけでなく、スモークサーモンやアランチーも絶品です)。
日髙 清司

主に外出先で使っているノートパソコン(レッツノート)のOSをWin7からWin10に無償アップグレードしました。ワープロソフトの一太郎が少し古くWin10に対応していなかったので、ヴァージョンUPしました。また、レッツノートに当初から入っているソフトで削除が必要なものがあり、その削除に手こずりました。何とかWin10が作動するようになったのですが、パスワードが必要なHPの自動入力をやり直したり、スカイプのヴァージョンアップがうまく出来なかったりと多少問題が発生しています。使い勝手が格段に良くなったというわけでもなく、普段使うソフトでWin10に対応していないものもあり(内容証明郵便)、デスクトップパソコンもWin10に一旦UPしましたが、すぐにWin7に戻しました。自宅のパソコンのOSをWinXPからリナックス(ubuntu)にしました。印刷設定が面倒でしたが何とか使えています。事務局のパソコンをWin10に無償UPするかどうか、もう少し様子を見ます。
村本 武志

消費者法学会のこと
2015年11月7日に、京都の龍谷大で第8回の日本消費者法学会が開催された。シンポジウムのテーマは、「適合性原則と消費者法」。これまで金融商品取引の分野で発展してきた適合性原則を、民法・消費者法の一般的な原理として捉え直すことができないか、というもの。すでに消費者基本法、特定商取引法、貸金業法や割賦販売法では、金融商品分野の金融商品取引法、商品先物法とほとんど同じ適合性原則の定めがある。何を今更、ということになろうが、いずれも消費者基本法を除けば、行政取締法規でのモノ。民事責任はこれとは別に考えなければならない。違反に対して民事効を与える法理上、あるいは正当化根拠は何か、どのような取引で、どのような要件の下で、どのような民事効が与えられるべきか。報告の時間が押して、私に残された時間は10分! どうも、「時間がない」と8回も連発したようで、参加者から「『時間がない』という時間があれば、それを報告に使えばよかったのに」と言われ、そうだったか、と思うことしきり。7月11日に開いた福岡でのプレシンポでは、準備した十数枚のパワーポイント中、開けたのは1枚のみ。それに比べりゃ「良し」としなくちゃ。
脇田 達也

『空き家急増の真実』(米山秀隆)を読んでみたところ、非常に興味深かったので、紹介します。非常にお勧めです。
和歌山市の分譲マンションの空き室率は、衝撃の49%! 明らかに作りすぎですね。中小地方都市の空き室率は40~20%が多く、大阪市17%、東京都区部12%です。しかも人口は減少しますので、マンションのスラム化、一戸建ての倒壊が現実味を帯びています。
今後は、空き家の活用または除却が必要です。本書では、空き家改修・除却を行う地方自治体の条例、老朽団地のリノベーション実験、移住・住みかえ支援機構(シニア層から借り上げて子育て層に転貸)等が検討されています。また、統計からみて、「役割を終えた新築促進策」の章も説得的に思いました。
私は欠陥住宅問題に取り組んできました。日本の住宅は、質を犠牲にして量をとったようなところがあり、そのために欠陥住宅が発生すると考えてきましたが、ここへきて、量そのものが問題化するとは。今まで考えていたこととは別の方向から生じた住宅問題ですが、本書は、問題点を的確に指摘しています。